福島市町庭坂字高湯21 рO24−591−115 (10:00-14:00 700円/1時間以内)
福島市内から、吾妻連峰の中腹を縫うように走る磐梯東スカイラインを目指して車を走らせると、やがてどこからとも無く硫化水素の香りが漂ってくる。 もう車の中でオナラしても誰にも気づかれない。 濃霧で何も見えないが目指す高湯は近いに違いない。
標高750mの高湯周辺は注意報が出るほどの濃霧で、福島の市街地はもとより、数メートル先の宿の看板ですら霧の中から突然現れる始末だ。 徐行しながら走行してようやく安達屋旅館を発見する事が出来た。
外観、館内とも細部にわたり計算されたオシャレな造りで、鄙びた宿を想像してきた私はチョットがっかりしたが、妻はとても嬉しそうで「今度は泊まりたいな〜」なんて言いながら早速ラウンジでお茶をすすっている。 長い廊下の辻辻に置かれている照明も民芸品やら農具などをうまく使ってあり、とっても暖かく優しい光をはなっている。
男女別の内湯には白濁した湯が注がれていて浴槽の周囲には温泉成分がびっしりこびりついていて成分の濃さを物語っているようだ。 この内湯から竹垣伝いに細道を数メートル行くと「大気の湯」という細長い池のような混浴の露天風呂に出る事が出来る。
「大気の湯」にたどり着き辺りを見回すと、以前画像で見た事のある女風呂から続く通路の出入り口がある。 これは竹垣を「く」の字にうまく組み合わせて自然な造りにしてあり、その出入り口には「男子進入禁止」の看板が据え付けられています。
なかなか妻が来ないので、出入り口のすぐそばにある寝湯に浸かっていたのですが、まるで女湯からの訪問者を待っているよう(イヤ、実際妻が来るのを待っているのだが)に思われるのもイヤなので少し出入り口から離れた所で入浴していました。 浅いのは寝湯だけじゃなかったんだとはじめてその時気がつきました。
しばらくすると恐る恐るこちらを覗き込むように妻がやってきました。 女性専用エリアから混浴の露天風呂には湯に浸かったままで出て来られると思っていたのに、女性専用エリアとの連絡口周辺は十数センチの水深しかなくチョットあせったようです。←ここが深けりゃ女性も入りやすいだろうにね
露天風呂は寝湯・打たせ湯・洞窟湯や天然水飲み場など趣向を凝らした造りになっていて、これらが全て手造りだって言うからまたビックリです。
奥にある湯口まで行くと多少温度は上がりますが、内湯に比べ露天風呂は温めで長湯していてものぼせないと思います。 なにせ浴衣の裾をまくって湯の中をウロウロ出来る位ですから。 でも、裸で入浴している女性がいるって言うのに浴衣で湯船をウロウロ、こりゃいただけないよね。 それ位水深は浅く、底にお尻を着けた状態でも水面は胸ほどです。 ただし温泉がハンパで無い白濁湯なので、女性でも移動時を除いてはタオルなしで入浴が楽しめると思います。
一旦着替えて次に向かったのは男女別の露天風呂「薬師の湯」です。 混浴露天風呂のような開放感には欠けますが、異性の視線を気にする事無く垣根越しの会話を楽しむのもたまには風情があっていいかな。
日帰り入浴だと1時間以内という制約があるので、少々あわただしい入浴となってしまったが、天然水やお茶などが用意されたラウンジがいくつかあり、おかげさまでのんびりした気分も味わえました。 |