沼尻温泉(野湯/沼尻元湯):福島県 '05.06月〜'18.09月

安達太良山 沼尻登山口

なんと温泉の滝 白糸の滝

登山道から分岐し谷へ下る

幻想的な青白濁の硫黄川

目がしみる強酸性の硫黄川

小さな滝の下の湯壷

所々に湯だまりがある

この上ない開放感 大満足

元湯から温泉街へと続く導湯管

熱い源泉の湧出箇所 湯船状のものが形成されている かき混ぜてないと結構熱い

まずはじめに書いておきますが、この源泉地帯は硫化水素ガスの発生地帯であり、無風時には有毒ガスが溜まる事もある危険地帯だという事を忘れないで下さい。 上流の沼の平では死亡事故も起きています。

沼尻スキー場からゲレンデ沿いにデコボコ道を上って安達太良山沼尻登山口に出ると、駐車場のような広場にはすでに数台の車が停まっていて、「硫黄川が芋洗い状態だったらどうしよう」と不安が脳裏を横切った。   後で分かった事ですが、これらの車は今が旬の山菜採りに来た人たちのものでした。   リュックに溢れんばかりに根曲がりダケのタケノコを背負った人と登山道ですれ違いましたが、たぶんプロですね。

山を登るのだからと何の疑いも無く私たちは登山道を登って行きました。(登山口画像右側の道)   登山口から5分ほど歩くと滝見台に出ます。   はるか彼方に断崖を豪快に流れ落ちる白糸の滝が見え、そのまた向こうに山肌がむき出しになった部分が見えます。   地図によると沼尻元湯はこの山肌むき出し地帯の辺りのはずです。   「まだまだ先だな〜」と思いつつ重い腰を上げた中年探検隊は黙々と登山道を歩き、稜線に出るまでは会話も途絶えがちでした。

やがて登山道と谷へ下る道の分岐点に出ました。   登山道を来ると、ここで初めて谷底の源泉の川(硫黄川)を視認する事が出来ます。   ここまで来て私達は、このルートはきつい登山道コースだったという事にはじめて気が付きました。   「きついコースを来たからこそ、この絶景を目にする事も出来て、結果オーライだったね」なんて言いながら崩落しかけた山道を谷へと下ったのでした。

硫黄川に近づくとかなりの硫化水素臭が漂っています。   咳き込んだり、目にしみるようでは危険なので、慎重に硫黄川に近づき周辺を探索しましたがそよ風も吹いていて有毒ガスの心配はなさそうです。   また、小屋も無人で川にも人は見当たらず、ここにいるのは私達だけのようです。   

そうとなったら話は早い。   中年探検隊は人目をはばかる事無く?素っ裸になり、大自然のなか童心に返って天然温泉に遊んだのでした。

木樋で上流から導かれている源泉に触れてみると、とても熱くて触れない位の高温でした。   この時期、硫黄川も上流部ではかなり熱く入浴には向きません。   私達は少し下流に適温の湯だまりを何ヶ所か探して入浴しましたが、季節によっても入浴ポイントは変わってくると思います。

しばし大自然に抱かれた入浴を楽しんでいましたが、だんだん雲行きも怪しくなりやがて雷の音も聞こえてきたので、更なる探索は次回に持ち越し、復路は足早に導湯管沿いルートを登山口へと向いました。

登山口に到着(登山口画像左側の道)し、車に乗り込んだ途端に大粒の夕立のような雨が降り出しました。   山の神様に感謝です。

ちなみに往路の登山道ルートは70分(内休憩10分)、復路の導湯管ルートは30分(休憩なし)かかりました。

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2009年5月に訪ねた時は、立ち入り禁止区域が以前より下流域に延び、入浴スポットも限られていました。   夏場になれば下流域での入浴も可能になるはずです。

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