香草温泉(野湯):群馬県 '05.10月

kagusa051002017.jpg

林道に車を置いて 出発!

常布の滝 展望台

小さな滝をいくつか越える

kagusa051002034.jpg

kagusa051002042.jpg

立ちはだかる大滝

登りも大変だが下りは危険

大滝を登りきった所

kagusa051002043.jpg

最後の難関 四つん這いで慎重に

香草温泉 最下部到着

湯だまりを掘り下げる

kagusa051002071.jpg

いや〜 満足満足

脇の洞窟は天然サウナ

上部湧出地点を探索

抜ける様な快晴の中、うっかり朝寝坊してしまった中年探検隊は、前夜遅くまで、、、と言うよりも今朝方までの呑んでしまった事を少し反省しつつ、白根山麓にある野湯「香草温泉」を目指し、草津のアタックキャンプを出発したのであった。

国道から林道に入り数百メートル行くとアスファルトは陥没し、その先では巨大な岩が道路をふさぎ、所々崖が崩れていていた。   実は前年この先までは事前調査していたので全て想定内である。   車はここまで、ここからが本当の探検の始まりだ。   我々は飲み物や食料などでパンパンに膨らんだザックを背負い白根山の登山道を歩き出した。   なぜなら白根山麓の湧き水は強酸性で、とても飲めた物ではないからだ。

しばらくすると常布の滝の展望台に出た。   はるか彼方に華厳の滝にも勝るとも劣らない巨大な滝が水しぶきを上げているのが見える。   時間があれば常布の滝の下流に湧き出す野湯にも立ち寄りたいので、せかされるように再び登山道を歩き出した。

展望台から約40数分で沢に掛かる橋に出る。   ここからいよいよ沢登りの始まりだ。   道なき道の先に白根山が見え、緊張感と期待感からか身震いを覚えた。   沢の遡上を開始するや否や大きな浮石を踏んでしまった妻が一瞬中に舞い派手に転んでしまった。   次は自分かと、一行に緊張感が走る。  

やがて足もとにゴロゴロしていた大石は次第に岩場へと変わり、小さな滝をいくつか越えた。   突然目の前に行く手を阻む大滝が現れた。   「大滝は右を巻いて・・・・」と先人のHPにあったな〜、なんて思いながら絶壁をキョロキョロすると、絶壁の上から一本のザイルが垂れ下がっているのが見えた。   ザイルを残してくれた先人に感謝しながら、まず私が登ってみて安全を確認したのち一人ずつ慎重に登った。   このザイルが無ければ私達はここで探検を断念していたかもしれない。

大滝の上の切り立った崖を少し登った所から上流を見上げると湯気が見える。   すぐにでも行きたい気持ちは山々だが、慎重に一人ずつ崩れやすい崖をトラバースした。   ここまでの行程で地盤の弱いここが一番緊張した。   万が一足を滑らせたら数m下の渓流にずり落ち、濡れるばかりでなく怪我は必至だろう。   ここで動けなくなったらヘリしかないもんね。

無事全員渡り終え、香草温泉の最下部の温泉湧出口にたどり着く事ができ、私たちが歓喜の雄叫びを上げた事は言うまでも無い。   沢の遡上を始めてから1時間歩き通しだったが野湯を目にすると疲れは一気に吹き飛び、早速スコップを取り出し湯船の作成に取り掛かったのであった。

さらに上流にもいくつかの温泉湧出口があるらしいが、水量の多いこの時期に着衣のままではびしょ濡れになるし、妻もバテバテでもうこれ以上の遡上は危険と判断して今回の探検はここをゴールとしたのであった。

次回に訪れる時のために上流を探索すべく、裸になって滝状の沢を遡ってみた。   すぐ上にチョロチョロと温泉が湧出する所が数ヶ所あったがとても入浴できる立地に無い。   さらに遡ると、なだらかな場所に出て200mほど行ってみたが湯煙らしきものは確認できなかったので、後ろ髪を引かれつつも最下部の湧出地点に湯船を作るために引き返したのであった。

大岩の亀裂から黄色い帯を引いて熱い硫黄泉が湧き出しています。   かなりの強酸性というだけあって口に含んでみると香りの無いレモン丸かじりと言ったところです。   大岩の下の湯だまりを掘り下げ、尻湯するのがやっとでしたが、大自然の中念願の入浴ができ満足できました。

また、温泉の湧出する崖の脇には小ぶりなユニットバス位の大きさの洞穴があり、奥から温泉の水蒸気が吹いていて天然のサウナといった感じでした。

またいつの日か訪れ、上流部の野湯にもチャレンジしたいものです。

icon-back.gif[温泉探検目次]  icon-back.gif[北関東温泉TOP]

inserted by FC2 system