赤倉温泉(旅館 三之亟):山形県) '12.03月

農家のような玄関口 古民家風の館内 天然岩風呂全景
男女別の脱衣所から出てこられる 私が立ってこれくらいの「深湯」 奥にあるのが「中湯」
打たせ湯がある「高湯」 男女入れ替え制の「内風呂」 男女入れ替え制の 露天風呂

最上郡最上町大字富沢884 ☎0233-45-2301  icon088ie.gif  (10:00-16:00 500円)

国道から赤倉温泉街に入ると昔ながらの道の入り組んだ集落であり、「どうせ秘湯の会の宿だからすぐに分かるだろう」と、たかをくくってナビを切っていたので、こんな近くで改めてナビの設定をする羽目になってしまった。
でも便利だね~、ナビの無かった昔は温泉街に入ってから宿が分からずグルグル温泉街を回ったものですよ。

外見は近代的農家風建築ともいうべきか、設計図は昔のままで素材は現代風ってな感じの、どこか落ち着く優しい感じの宿。
入り口の脇ではお婆ちゃんが作物を加工処理されていて本物の農家みたい。
農家の土間風の入り口から館内に入ると、その奥に古民家的なフロント兼ラウンジがあります。
客が自由にくつろげるような本のたくさん置いてある小部屋もあり、落ち着いた雰囲気の館内です。。

何と言ってもここの目的は天然岩盤を穿ったという岩盤むき出し&源泉足元湧出の「天然岩風呂」です。     内湯なのにまるで露天風呂みたいな浴場です。
この浴場は基本的に混浴ですが、脱衣所は男女別であり、女性専用時間帯も設けてあります。
脱衣場から浴場を覗いた途端、「よっしゃ~、気に入った~」思わず口から出てしまうほど、内湯なのに内湯らしくないその雰囲気は素晴らしいものでした。

湯船は脱衣所から階段を数段下った半地下に位置し、本来なら感じるはずの圧迫感は、浴場が広々とした高い天井の明るい雰囲気である事によってまったく感じられません。
天然の岩盤には自然に植物が生育し、内風呂である事を忘れてしまいそうです。

この天然岩風呂には3つの湯船があります。
脱衣所出てすぐの所にあるのが「深湯」と呼ばれる湯船で、一番深い所は1m40cmあり、私の肩近くまであります。
源泉投入口を挟んで奥にあるのが「中湯」深さは普通で、訪問時、温度は若干「深湯」よりも温めになっていました。
湯の温度は宿側の調節次第で変化するようです。

「深湯」「中湯」ともに、岩盤むき出しの湯船で、底はかなりデコボコしています。   実際私も何度かこけそうになりました。   歩くというよりも泳ぐ感覚で移動したほうが良いでしょう。(笑)
私には分かりませんでしたが、この二つの浴槽は、源泉が足元からも自噴しているそうです。
このデコボコの湯船の底は江戸時代から自然に任せこのような状態になったそうです。   この美しいマーブル模様の湯船を何百年も前から先人が眺めて入浴していたと考えると、それだけで人の一生のはかなさや温泉の歴史を思い知らされる思いです。

岩盤に面した階段を数段あがった所に「高湯」という打たせ湯があります。
小ぢんまりした湯船ですが、ひっそり入浴したいカップルさんなんかには人気かもしれませんね。
この湯船のすぐ脇に、洞窟のような物があります。     洞窟風呂かと期待を膨らめた私ですが、湯気も出ていないし、真っ暗なので、覗くだけにしておきました。     これはかつて源泉を取り込んだ湯道だそうです。     この雰囲気がワイルド感を演出してるんだよな~。

このように広々とした浴場なので(私達が居て入りやすかったのかな?)、私達が入浴している間にも同年代のご夫婦が入ってこられ、和気あいあいとした入浴となりました。

このほかの浴場は館内の別の場所にあり、内湯「ひょうたん風呂」と川に面した露天風呂が男女入れ替え制になっています。
やっぱり、「天然岩風呂」に入ってしまうとそのパワーに圧倒されてしまい、他はオマケみたいに感じてしまいます。

icon-back.gif[温泉探検目次]  icon-back.gif[東北温泉TOP]
inserted by FC2 system