下部温泉(古湯坊源泉館 別館神泉):山梨県) '10.7月

源泉館 本館 源泉館 別館 神泉 別館神泉入り口 
加熱岩風呂 隠し湯大岩風呂 足元自噴の大岩風呂

南巨摩郡身延町下部45番地 ☎0556-36-0101 icon088ie.gif  (8:00-15:00/2時間以内 1000円)

下部温泉の源泉館は、自噴かけ流しの「武田信玄公かくし湯大岩風呂」を有する温泉旅館です。効能顕著な温泉として、戦国時代より多くの人々に親しまれ、湯治・療養に利用され続けてきました。
かくし湯岩風呂は、約15畳もの大岩盤の割れ目から湧き出る温泉が、そのまま浴槽を満たす国内でも数少ない温泉です。源泉100%かけ流しで、循環・加熱も一切無い貴重な温泉です。※岩風呂は混浴です。苦手な方は女性専用の時間、男女別の湯もございますのでご利用下さい。(宿のHPより)


古湯坊源泉館は下部温泉の中心部、大市館横の細い路地を入ったところにあります。
車のなかった時代、道なんてこんな広さでよかったのでしょう。

路地の奥には、下部温泉のランドマークとも言えそうな大きな赤鳥居があり、その右側に「武田信玄公かくし湯大岩風呂」のある源泉館の別館神泉があります。
本館はここから細い坂道を左にすこし上った所にあります。

日帰り入浴の申し込みは本館の帳場で行い、説明を聞いた後、入浴は別館でという事になります。

泊りの場合は17時~18時半までが女性専用時間となっていますが、日帰りは17時までなので、実質的に日帰り時間帯はすべて混浴になります。

別館神泉の玄関を入ると特に誰か留守番が居る訳でもなく、実にのんびりしたものです。
正面に少々グロテスクな「湯治で傷が治って行く過程の写真」が展示してあり、右側に進むと男性用脱衣所、左側に進むと女性用脱衣所になっています。

脱衣所を出ると、薄暗い洞窟のような浴場上部に出ます。
ここには洗い場とトイレ・加熱岩風呂があります。
私が行った時は、ムッとした湿気とともに、病院のような独特の香りが漂っていました。

ここで体を洗い階下の隠し湯大岩風呂に入るのが習わしと伺っていたので、私たちもそのようにして、妻は薄手のガーゼバスタオルを身にまとって階下の浴槽へと向かった。

静まり返った大岩風呂では年配の男性が3人それぞれ居眠りでもしているかのように黙して入浴中だった。

15畳ほどもあるといわれている浴槽は底が板で覆われ、その隙間から岩盤湧出の冷泉がこんこんとわきだしていた。
一度入ってしまえば、冷たく感じるほどではないが、正直言えば長湯していたいほど快適でもない。
でも、この温い温泉で長湯するのが下部流という事なので、私たちもそれに習おう。

湯治場という事で、ワイワイガヤガヤ老若男女入り乱れての入浴を想像していたので、この静まり返って雰囲気は異様なものに感じられた。
その後、若い男性が3人入って来たが、やはり、たがいに会話するわけでもなく、本を読んだりして、まるで都会の通勤電車のような雰囲気であった。

しばらくの間じっと入浴していたが、なんとなくこの重苦しい雰囲気に負けた私達は加熱岩風呂へと引き上げ、体を温めて早々に引き揚げました。

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