満願寺温泉(共同浴場 川湯):熊本県) '13.09月
満願寺温泉 川湯 | 一応脱衣所はある | マニア心をくすぐるこの湯船 | ||
私が入れるわけないでしょ! | 今も現役の食器食材専用の洗い場 | 川と一体化した入浴です |
阿蘇郡南小国町満願寺志津 (24時間OK 200円) 満願寺温泉の満願寺とは、鎌倉時代にこの地を治める北条時定が国土安泰を祈願してこの地に建立した歴史あるお寺なのだそうです。 ナビを頼りに満願寺集落に到着しては見たものの、車の通りばかりか人の姿もなく、川を上流に行けばいいのか下流に行けばいいのか見当もつかず、満願寺正面にある共同駐車場のすぐそばの店で缶コーヒーを買いがてら情報収集すると、どうやら目指す共同浴場はいずれもここより歩いてすぐの上流側だと言う事が分かりました。 誰も居ない道をトボトボ歩いていくとネット上で見た事のあるあの風景が目に飛び込んできました。 川の一部としか見えない湯船に簡素な屋根が掛けられた「川湯」です。 噂には聞いていましたが、なんというおおらかさなのでしょう。 日本の原風景がそこにはまだ残っていました。 きっと昔はどこの共同浴場もこんな感じだったのでしょう。 車道から川湯のある対岸に橋を渡ると、目の前にある旅館「静泉荘」の玄関口で大きな声で話していた方々が不審者を見るような眼差しでジーッっとこちらを見ています。 めったに人も通らないのですから当たり前って言えば当たり前なのですがね。 勝手に入浴していいのか尋ねると、湯銭箱を指差し再び会話再開です。 出発前にネット上で検索すると、入浴料金が200円であったり300円であったりしていますが、2013年9月の時点では湯銭箱には200円と書いてありました。 脱衣所は簡素な台があるだけです。 「静泉荘」の玄関前にあり、そこに人が居ると私の様な者であっても視線が気になります。(笑) 階段を何段か下りて川岸の湯船に立つと、今まで気になっていた宿側からの視線からは隠れますが、今度は目の前を走る車道側から丸見えの状態になります。 地元の方にとっては日常の風景らしく、こちらが思うほど意識していないようで、車やバイクは視線をこちらに向けることもなく通り過ぎていきました。 コンクリート製の湯船は4つあり、一番上流側は食器や食材専用の洗い場で、入浴は禁止です。 中程の2つの湯船が適温で、下流側は浅くぬるめでした。 洗濯にでも使うのかな? いずれの湯船もそこは岩むき出しの岩盤で、底から源泉が湧き出しているみたいです。 湯船に身を沈めるとそこはまるで川の中、野湯に限りなく近いそのロケーションにもう自然温泉大好きの私はウットリです。 川の影響なのか、いつもそうなのか湯温は温めで、たっぷり長湯が出来そうな温泉です。 このままの状態を維持し、歴史遺産として将来まで残しておきたい温泉のひとつだと思います。 |
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