東鳴子温泉(まるみや旅館):宮城県) '12.03月

湯治場の雰囲気漂う まるみや旅館 独自源泉の男女別浴室(女湯) 朝は白濁にも見えます
共有源泉の混浴浴場 澄んだ源泉が掛け流されています 独自源泉の男女別浴室(男湯)

大崎市鳴子温泉赤湯33-2 ☎0229-83-3139  icon088ie.gif  (立ち寄り入浴は不可)

東鳴子温泉街の通りからJRの線路側に一本路地を入った所にある自炊専門の湯治宿。

歴史あるお宿なので、それなりの鄙び感はありますが、今は少なくなってしまった湯治宿の懐かしい姿がそこに残っています。
レトロ温泉マニアにとっては間違い無く心くすぐられるものがあるでしょう。
湯治客で賑わった時代に建て増しされたのでしょうか、JRの線路に沿って浴場のある本館と並んで2棟の建屋が並んで建っています。

湯治で訪れるお客さんにのんびり湯に浸かってほしいというご主人の思いで、立ち寄り入浴は原則お断りしているとの事です。
また、ご主人自ら「湯治自炊温泉」マニアであり、今まで全国の湯治自炊宿を数多く回ってこられ、ウンチクを語らしたら湧き出でる温泉のようにとどまる所を知りません。
特に一杯やりながら。(笑)

館内には最近珍しくなった、自炊するための炊事場があり、もちろん現在も現役で稼働中です。
自炊ファンを育成する事を目的としてかどうかは知りませんが、「自炊湯治講座」的な催しもたまに開催されているみたいです。

浴場は館内の廊下を挟んで男女別の内湯、混浴の内湯の2か所あり、男女別の方がお宿独自の源泉と赤湯源泉の「混合泉」で、混浴の方が東鳴子の共有源泉「赤湯」だそうです。

独自源泉がかけ流されている男女別の浴場は、脱衣所から数段階段を下りた半地下のような所にあり、2か所の湯口から湯船が適温になるよう絶妙な調整で源泉が導かれています。
お湯は茶褐色系の濁り湯ですが、何と表現していいか難しい色を呈しており、まさに通称「味噌汁の湯」が的確な表現ではないかと思われます。     ちなみに私達の訪れた時は、ワカメの味噌汁を思わせる淡緑色も若干入ってるような気がいたしました。
この湯船では温泉臭もブレンドされ、浴感のある鉄・土・油系の混合臭を肌で鼻で感じる事が出来ます。

共有源泉のかけ流されている混浴の浴場は観葉植物が置かれ、壁にはモザイク模様の石が使われていたりして、どこか懐かしいレトロモダンな感じがいたしました。
源泉は石造りのお尻のようなユニークな形をした湯口に一旦注がれ、そこから浴槽に投入されています。     その石には長年にわたって飛沫が当たる事により、温泉成分のポチポチした突起物が形成され、自然の芸術作品のようです。
温泉は男女別のものと違って透明感があり、香りも違います。

朝食後に湯に浸かっていたら、もう何泊か、せめてあと一泊して湯治気分を味わって行きたくなりました。
そんな気持ちにさせる落ち着いた雰囲気の温泉宿ならびにご家族です。

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