吾妻郡嬬恋村今井97−1 рO279−97−3373 (8:00-20:00 400円)
この温泉は1975年掘り当てられたという事です。 夏に冬によく行っていた万座温泉の行き帰りに目の前を通っていたはずなのですが、登喜和荘は国道よりも一段低い位置に立地し、大きな看板が出ているにも拘らず、今まで気づきませんでした。 しかし、またその目立たない所がこのお宿の魅力的なのかもしれません。
半出来という変わった名称は地区名から来ていて、その昔作物が十分に収穫できなかったところからきていると言われています。 注意深く見ていれば、国道脇に立つ半出来温泉の看板は簡単に見つける事ができます。
駐車場に車を停め、玄関に入ると奥の方からいい匂いがして来ました。 どうやら夕飯の支度をしているようです。 ちなみのこちらの宿の名物料理は自家製の無農薬野菜を使ったお料理やスッポン料理だそうです。
長い廊下の先にある浴場へと向うと、男湯の脱衣所には脱衣籠に一人分の衣類がありましたが浴場には誰もいません。 どうやら庭の先にある露天風呂に行かれているようで内湯は貸しきり状態です。
あまり広い内湯ではありませんが、ほのかに温泉臭を漂わせ、木製の浴槽は懐かしさと侘びを感じさせてくれます。 貸しきり状態であるのを良い事に体を洗い終わってからしばらく湯船の縁で寝っ転がっていました。
そろそろ噂の「恵みの湯」と名付けられた露天風呂でも行ってみようと、内風呂から外に出るドアを開け、田んぼや畑に囲まれた裏庭へと出ました。 隣の田んぼでは農家のおじさんが作業中です。 露天風呂へと続く石畳を歩いて行くと赤い提灯がぶら下がったアーチがあり、その先に年季の入った味噌樽風呂と木製の露天風呂が目に入りました。 男風呂と女風呂のそれぞれのドアを開けると裏庭にある露天風呂に出て行ける造りで、女性はバスタオルを巻いて行き来しています。
露天風呂は内湯より温く藻のせいか若干浴槽がヌルっとします。 先客の常連さんはチョクチョク御夫婦で訪れるらしく、温めで長湯が出来るこの露天風呂がお気に入りだと言われていました。 またここの温泉は塩分も含んでいて胃腸病にも良いそうです。 味としては塩ゆで卵のような感じってとこかな?
温泉旅館にありがちな大岩を配した日本庭園の露天風呂ではなく、和洋折衷の手造りされた田舎の庭のようで家庭的な温かさも感じられ、つい長湯してしまいそうです。 |