湯沢市高松字泥湯沢25 0183-79-3021 (10:00-17:00 500円)
秋の宮温泉郷から泥湯方面に向かう山道に入ると、もう集落はおろか人家も無く、ひたすら山道を走る事となる。 月面のような川原毛地獄を過ぎると間もなく、泥湯温泉の集落が眼下に広がる。 泥湯地獄からはもうもうと水蒸気の立ち上がり、辺り一帯を硫黄臭が包み込んでいる。
泥湯温泉の共同駐車場に車を停め、宿に向かう途中に「目洗い湯」や「足湯」「土産店」などがあり、ついついブラブラと立ち寄ってしまう。 でもここには、俗世界にありがちな温泉街のイメージは皆無だ。 もちろん呼び込みなんて事は一切無い。
秘湯の宿と言う事で、人情たっぷりのお国訛りを期待していたのだが、スマートでいささか機械的な対応に、チョットこけた私達であった。
夕食までの間に汗を流そうと、内湯岩風呂へと向かいました。 入り口と脱衣所こそ男女別ですが、浴場内は混浴です。 白濁し硫黄臭漂よう湯で満たされた岩風呂は、宿泊者専用でいつ行っても貸切状態でした。 閉鎖的なつくりですが、湯治場としての歴史を感じる、落ち着いた気分になれる浴場でした。
まだ夕食まで時間があるので、別棟の「天狗ゆ」と「大露天風呂」に散歩がてら偵察に向かいます。
「天狗ゆ」を覗くと、脱衣所と内湯は男女別、内湯から続く露天風呂が混浴という造りになっています。 内湯には茶色みを帯びた湯が満たされ、泥が堆積していました。 内湯から戸を開け外に出ると、屋根のかかった檜造りの露天風呂に出ます。 同様に女内湯からも出てこられ、混浴となっています。 傍らを清流が流れ、二つある浴槽には内湯よりも白っぽい源泉が掛け流されています。 内湯岩風呂同様、混浴の苦手な方でも入りやすい造りですね。
夕食後暗くなってから、とても広い別棟の「露天風呂」へ向かいました。 こちらは以前混浴だったようですが、現在は別浴という事になっています。 とは言っても、仕切り壁の隅は行き来できる様になっています。 たまたまご一緒になった常連さんによると「夜は男風呂に奥様がいらして混浴されている方もおられる」との事です。 歴史ある湯治場だし、四角四面な事ばかりではなく、こんな事もあっていいんじゃないかな? ただし、男性が女湯に行ってしまうのは常識的にもいけない事だと思います。
いずれの浴場も翌日再び入浴しましたが、朝日により白濁した温泉がより一層輝きを増し、前日の夕方とはまた違った雰囲気でした。 |