某河原の温泉(垂れ流しの湯):長野県) '17.06月

所々から温泉が湧き出している 部分的に湯川になっている 湯だまりには藻が密生
湯煙に包まれて入浴 究極の天然岩風呂 打たせ湯もある
沢水で薄められて温め 熱くて湯船は出来ない 温泉卵も出来そう

長野・岐阜県境のまだ雪の残った山岳道路を走っていると、雪が一部だけ溶けているところにフキノトウが群生していた。
車を停めて、天婦羅やフキ味噌を頭に思い浮かべながらフキノトウの採取を開始した。     さらなる収穫を求めて道路際から土手を超え谷側に出たその時、谷底に立ち上がっている湯けむりが目に入った。

今まで何度か通った事がある道なのに、この湯けむりをなぜ今まで気がつかなかったのだろう。
今はまだ気温が低く、雪どけ前の渇水期だからこそ、モウモウとした湯けむりが見えるが、暖かく川の水量が多い時期だったらこうはなるまい。

フキもほどほど収穫できたし、湯煙見ちゃったらもうそれどころではない。
「今回、偶然とはいえ本当にいい所見つけちゃったな~」
木の枝を伝いながら慎重に川へと崖を降りて行くと、所々から温泉が湧き出していて、手をつけてみると温度や泉質もさまざまである。     周辺を少し探索してみると、川の水とまじりあって適温になった淵もあり、十分入浴できそう。

こうなったらもうテンション急上昇。
か~ちゃんが心配すると行けないので、一旦車まで戻り入浴の身なりを整えカメラを用意して、現場へと向かった。
こんな時ってどこからともなく元気が湧き出してくるんだよね。   これが脳内アドレナリンって言うやつなのかな~。

岩陰でさっさと服を脱いで湯温を確かめながら足を湯だまりに差し込むと、密生した藻の下にはヘドロ状の温泉成分が溜まっていてその下にはゴツゴツした岩、、、何度も足を取られヨタヨタしながら適温のスポットを探した。
普通、このような源泉垂れ流しの場合、表面が熱く下は冷たくなっている事が多いのだが、ここは違った。
所々川底の方が熱いのだ。     きっと川底からも温泉が湧き出しているのだろう。

楽しい入浴だったが、いざ出ようとすると、体中の毛に黒い湯の花がこびりついてしまった。
渇水期とはいえ、体を洗おうと、うっかり川に入ったら流されてしまいそうな勢いだ。
でも大丈夫、ここにはこの時期適温の打たせ湯もあったのだ。
実はコアなマニアの間では有名なスポットなのかもしれないが、まったくの偶然で見つけて入浴してしまった私のテンションは最高潮に達したのは言うまでも無い。

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